職能給(職能給制度)とは、従業員の職務遂行能力に基づいて支給される給与制度です。
ここでは職能給を作るときはどうするのがいいのは、その設計のあらましを説明します。

ステップ1: 職能評価基準の設定

職能給制度の基本となるのは、各職務に必要な能力を明確にすることです。具体的には以下の手順を踏みます。

  1. 職務分析: 各職務の役割や責任を分析し、職務記述書を作成します。
  2. 職能要件の特定: 職務を遂行するために必要なスキルや知識、経験を特定します。
  3. 職能評価項目の設定: コミュニケーション能力、問題解決能力、リーダーシップなどの評価項目を決定します。

ステップ2: 職能等級の設定

職能評価基準に基づいて、従業員の能力を等級化します。

  1. 等級の数を決定: 例えば、初級、中級、上級、エキスパートなどの等級を設定します。
  2. 等級ごとの基準を明確化: 各等級に必要な能力の具体的な基準を設定します。
  3. 評価方法の確立: 評価の頻度や評価者(上司、同僚、自己評価など)の決定。

ステップ3: 賃金テーブルの設定

職能等級に基づいて賃金テーブルを設定します。

  1. 基本給の決定: 各等級に対する基本給を設定します。
  2. 賃金レンジの設定: 各等級における賃金の幅を設定します。例えば、1級は30万円から35万円、2級は35万円から40万円といった具合です。
  3. 昇給制度の設定: 能力の向上や資格取得、業績評価に基づいて昇給する仕組みを設定します。

ステップ4: 評価制度の運用

職能給制度を効果的に運用するための仕組みを整えます。

  1. 評価制度の実施: 定期的な評価を行い、評価結果に基づいて給与を決定します。
  2. フィードバックの提供: 評価結果を従業員にフィードバックし、能力向上のためのアドバイスを行います。
  3. 教育・訓練プログラムの導入: 従業員の能力向上を支援するための研修やトレーニングプログラムを実施します。

ステップ5: 制度の見直しと改善

職能給制度は一度導入したら終わりではなく、定期的に見直しと改善が必要です。

  1. 評価結果の分析: 評価結果を分析し、制度の効果を検証します。
  2. 従業員のフィードバック収集: 従業員からの意見やフィードバックを収集し、制度の改善に役立てます。
  3. 市場の動向把握: 同業他社の給与水準や人材市場の動向を定期的に確認し、制度を適宜見直します。

以上が職能給制度の基本的な作り方です。具体的な導入にあたっては、自社の業種や規模、企業文化に応じてカスタマイズが必要です。

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