限定正社員のこれからを考える

限定正社員とは

限定正社員とは、担当する職務、勤務地、労働時間などが一定の範囲（労働時間であれば短時間に）限定される正社員を指します。
限定があっても身分は正社員。
労働契約期間は無期で、労働条件なども基本的には通常の正社員と同じです。

限定正社員に対する形態が無限定正社員。
元々正社員といえばこれを指します。
以前はこのような言い方はせず、単に「正社員」と言っていました。限定正社員の登場とともに作られた言葉です。

元々、いわゆる非正社員には限定型が少なくありませんでした。
正社員と非正社員が近づいたと言えます。あるいは正社員と非正社員の中間形態ができたというべきでしょうか。

限定型正社員という形態が無い場合、働く時間に制約ができてしまたっとか、特定の仕事に特化した働き方をしたいといったときは契約社員やパートタイマーになるという選択肢しかありませんでした。

限定型正社員という形態は、働く人の選択肢を広げるという効果があります。

新しい時代の人材活用形態を考えよう

会社にとって使い勝手がいいのは、従来型の無限定正社員でしょう。
しかし会社を取り巻く環境は大きく変化しています。
まず、働く人の絶対数が減っています。それを埋めるのが、女性、高齢者、障害者、あるいは育児・介護や療養と両立した働き方をする人たちということになります。
この中には、働き方が限定されざるを得ない人が少なからずいます。

また、働く人の価値観も変化しています。
無制限な働き方を避ける人も増えています。

その場合、会社は意識を根本的に変える必要があるでしょう。
限定型正社員の制度を入れても、従来型の無限定正社員中心のやり方を続ける限り上手くいくとは思えないのです。

会社の事業内容、職務、拠点などをよく考え、無限定型と限定型の組合せ、バランスを取り、それぞれに最適な人材マネジメントを設計していくことが必要と思われます。

人材マネジメント施策のご相談をお受けします