埋もれている人材、まだ十分活躍できていない人材を積極的に登用していきたいのだけど、なかなかうまくいかないという会社は少なくありません。

なぜそうなのか、どうすればいいのかを、若手登用と人材公募の2つのトピックにからめて考えてみましょう。

若手登用

以前から言われていたことですね。
制度上は可能になっているのに、実例はないというケースもあります。

なぜ実現していないのでしょうか?
①意識の問題、②教育の問題の2つが考えられます。

意識は、若手周辺の社員の意識、つまり分けて社員をとりまく管理職やベテラン社員の意識と、当事者の意識の2つがあります。

そして、両方に共通するのが「まだ無理だよ」というもの。
これは女性登用についても言えますね。

これを払拭するのは容易ではありません。
無理だという理由はいくらでもあげられます。

ここでポイントは成功体験の有無。
小さなプロジェクトなどで若手を登用し、うまくいったというサクセスストーリーを作っていくことです。
人事部主導、トップ主導で行います。
バックアップ体制も必須です。

教育も重要です。
管理職や監督職への登用の場合は特に。
実務をこなすということと、マネジメントを行うということは、全く異質のものです。
それ故、実務で実績をあげた人を管理職に登用しても、うまくいくとは限らないのはそのためです。
登用者へのマネジメント研修、リーダーシップ研修は必須です。

また登用した後は本人任せ、現場任せはNGです。
場合によっては将来性のある人材をつぶすことにもなりかねません。
プロジェクトオーナーなどの後ろ盾やメンターを任命するなどの措置が必要です。

社内人材公募制

いわゆる「ジョブ型人事」、「リスキリング」とともに改めて注目を集めているのが、この「社内人材公募制」です。
これについてはまた改めて詳しくみていこうと思いますが、ポイントになるのは「やりたい人=やらせたい人」とは限らないということです。

したがって、任用基準、任用プロセスがひと際重要になってきます。
特に管理職ポストにあっては。

降職を普通の人事に

実勢のところ、若手登用にしても人材公募にしても、最後は「やってみないと分からない」のが現実です。
したがって、降職(役職が下がること)を普通の人事とするのが上策です。
役割の変更と割り切れるようにするということです。

また、登用されたり人材公募に応募して失敗となった人に、「×」の烙印を押さないことです。むしろ、挑戦したことを評価するべきでしょう。

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