労働契約の特殊性

労働契約も契約の一形態ですが、他の契約にはない特殊性があります。
それは人と切り離せないということです。
契約の対象となる「財」が労働力なのだから、当然といえます。

そのようなことから、労働時間中はその人を支配管理下におかないと、労働力を使うことができません。
言い方を変えると、だから支配管理下にある時間はイコール労働時間ということになるのです。

したがって---
・労働時間中はその人を支配管理下におく
・ただし不当な支配はNG
・支配下におく以上、配慮も必須
・信義誠実が原則
---ということになります。

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労働契約をふまえた就業規則のあり方

会社という組織をつくり、人を雇うのは、組織として成果を上げるためです。
そのためには、一定の秩序が必要です。
この秩序のあり方は会社によって、あるいは業務特性によってグラデーションはありますが、無いということはありません。

また、多数の労働者を使用するためには、労働条件の統一的な取り扱いも必要です。
そこには一定の基準と公平性が必要です。

以上から就業規則には、このような労働契約の特性を踏まえた事項を記載しておく必要があります。

具体的には、次のような事項を就業規則に記載するわけです

・指揮命令に関すること
・人事に関すること
・安全衛生に関すること
・賃金支払い、労働時間、その他労働条件に関すること
・秘密保持、競業避止義務に関すること
・秩序維持に関すること

あなたの会社に合った就業規則を作成するために

就業規則は法的義務という枠組みを超えて、組織を活性化させ適法に事業活動を行うためにとても重要なツールです。
しかし、ご自身で膨大な法令情報を把握し、自社にとって最適なルールや働き方を就業規則として明文化することは難しいと感じる方も多いと思います。
ただ形を整えるだけではなく、きちんとした就業規則を整備するためには、やはり就業規則の作成や見直しに強い社会保険労務士に依頼することをオススメしています。
ヒューマンキャピタルでは、丁寧なヒアリングで現状を診断し、会社の実情にフィットした就業規則をご提案する「就業規則コンサルティング」サービスを行っていますので、就業規則の作成・見直しでお悩みの方はぜひご相談ください。