何のために仕事をしているのか
人は何のために仕事をしているのか?
人はなぜ会社にいるのか?
普段、あまり考えることはありません。そんなことばかり考えていては仕事が進みません。
しかしとても大事なことです。
もちろん生活のためであることは確かです。
ここがベースですが、それだけでは限界があります。
何も喜びがなく、ただ食うためだけに働いているということになってしまいます。
人が仕事をする動機は、そこに何らかの喜びを見出したいからでしょう。
少なくとも、前向きに仕事をするうえでは。
ポイントは自己実現
その動機として大きいのは「自己実現」。
そのためには、自分が好きなこと、興味のあることをやるのが一番いい。
働く人の多くは自己実現のために仕事をしているといっていいでしょう。
会社業績よりもそちらの方に関心が強いという人も少なくありません。
こう言うと、「会社とはそういうものではない」という反論が出ます。
会社員である以上、会社の業績向上が最大の関心事であるべきで、自分のことは後回しにするのが当然という考え方ですね。
しかしこの考え方には疑問符がつきます。
- そもそも会社にとって重要なことは、働く人の関心がどこにあるかではありません。
- 重要なのは、働く人が持てる能力を最大限に発揮して、業績向上に寄与してくれることです。
もちろん会社は、社員の興味関心に注目しなくてはなりません。
ただしそれは、あくまでも能力を引き出すという目的のためです。
だから、「私の最重要課題は自己実現です」と社員が言っても一向にかまわない。
それが結果として会社業績に結び付けばいいのです。
これまで日本には多くの偉人がいて、日本の科学技術、産業、文化に多大な貢献をしてくれきました。
しかしこの方たちがみな「我が国の発展のために」と思って研究や創作活動に没頭していたのでしょうか。
そうではなく、純粋に自分のやりたいことを追求していたのではないでしょうか。
それが結果として日本の発展に大いなる寄与をしたということだと思います。
個人がやりたいことと会社事業のベクトルを合わせる
会社と社員の関係も同様です。
大事なのはその人の能力、適性、そして興味関心や自己目標をしっかり掴み、それを会社の仕事につなげていくというマネジメントのあり方です。
- 一人一人の興味関心、自己実現欲求と会社の事業のベクトルを合わせていくということですね。
もちろん、会社でただ好きなことだけをやらせているわけにはいきません。
必要だけどやりたい人のいない仕事というのは必ずあります。
(例にあげた偉人達も、四六時中好きなことだけをやっていたわけではないでしょう)
やるべきことはきちんとやってもらいつつ、自己実現仕事の時間も確保できるというバランスがポイントになってくると思われます。