賃金の重要さは、改めて言うまでもないぐらいのことでしょう。
働く人にとっては、賃金が生活の唯一または最大の糧です。
そのため労働基準法でも賃金については、厳しい規制をかけています。
一方、会社にとっても賃金は、人材マネジメント上の重要なツールです。
ここをいかに設計・運用するかで、賃金が、「利益を圧迫するコスト」か「価値を生み出す投資」になるかが決まります。
人事戦略、人材マネジメントと賃金について書き始めると、それだけでたいへんなボリュームになってしまいます。
ここでは、賃金とは何かということをおおまかに俯瞰しておきましょう。
従業員1人1人の賃金をどうやって決めるのかは、会社によってさまざまです。
ただ、どんな方法にも共通の原則というのがあります。
それを「賃金決定の3原則」といい、次の3つになります。
普段は、このようなことを意識することはありません。
しかし、この3原則を無視して賃金体系をつくったり、賃金額を決めることはできないのです。
意識する・しないにかかわらず、賃金はこの3原則の枠組みで決まります。
賃金を決める際に、3原則以外に考えなくてはならないのが、「内部公平性」と「外部 公平性」です。
これは、自分の賃金額が社内外の水準と比べて妥当と感じるか不公平と感じるかということです。
賃金額を決定する要因は以上の通りですが、何であれ賃金総額(正確には人件費総額)は会社の支払能力を超えることはできません。
賃金の決定基準を、「賃金体系」といいます。
もちろん、賃金を決める要素は、ひとつだけとは限りません。
担当している職務の価値や本人の能力を基本に、需給関係や生活を勘案して決めるのが現実です。
ただ、その中で、一番基本になる、会社としてもっとも重視する基準があります。(もしなければ、新たに作ります)。
この基準を何にするかが、賃金体系ということになるのです。
したがって賃金体系は、「格付制度」とリンクするのが、もっとも理にかないます。
代表的な賃金体系は、次の通りです。
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