賃金の決め方は「人基準」か「仕事基準」⑧~職務給、役割給のデメリット

◆職務給、役割給のデメリット~柔軟さに欠ける

これについては「賃金の決め方は「人基準」か「仕事基準」②~属人給(能力給、年功給)のメリットは」でお話しした通りです。
担当している仕事のレベルと賃金がリンクしている職務給の場合、人事異動などの結果担当している仕事のレベルがダウンすると、賃金も下がることになります。そのため、人事異動が相当制約されてしまいます。

役割給の場合は、複数の職務をひとつの「役割等級」として括ります。
「役割等級1級=〇〇円~〇〇円」というように、賃金はある程度の幅になります。
(職務給の場合は、「職務等級1級=〇〇円」というようになり、幅はありません)。
そのため、職務給に比べれば柔軟な運用が可能です。
とは言え、役割レベル(=役割等級)が下がれば賃金はやはり下がるのが原則で、職能給ほどの柔軟さはありません。

◆職務給、役割給のデメリット~メンテナンスの労力

職務給では以前お話しした通り、職務分析・職務評価という作業を通じて、会社にある仕事をランクづけします。
しかし仕事というのは日々変化します。

・新しい仕事ができる
・仕事が無くなる
・仕事の内容・レベルが変化する

このようなことが日常的に起こります。

それに対応して職務分析・職務評価を改めて行わなくてはなりません。
大変な作業です。
そのため、ついつい放っておいてしまうことが多く、その結果、苦労して作った職務記述書、職務評価表といったツールが実情に合わず使えなくなってしまうのです。

役割給の場合は、職務給に比べればそこまで厳密にしなくても何とかなりますが、実情に見合わなくなったらメンテナンスしなくてはなりません。

 

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2019年05月22日