賃金の決め方は「人基準」か「仕事基準」⑤~職能給はまだまだ生きている

年功給のもつ「基準の曖昧さ」を是正し、年功ではない、もっと納得性のある基準で賃金を決めようという狙いで考え出されたのが職能給でした。
しかし能力の捉え方に問題が出ることが多く、その結果、年齢や勤続といった「曖昧さのない基準」を重視した運用になってしまい、結果的には年功給のようになっていたのです。

◆年功給、年功的職能給の問題点は?

これにはいろいろありますが、整理すると次のようになります。

・従業員の高齢化の進行に比例して人件費が増加する。
・賃金額と担当している職務のレベルや業績・成果のバランスが取れない。特に経験年数と成果の関連性が薄い業務の場合、それが顕著に出る。
・専門職の処遇に向いていない。人事異動や職務転換に柔軟に対応できるという強みが、ここでは弱みになってしまう。

◆これからの職能給のあり方

年功給はフェードアウトの流れにあり、徐々にでしょうけどそうなるのが妥当かと思います。

「年の功」も一概に否定すべきものではありません。
しかし、評価すべきは年数や年齢そのものではなく、その結果として発揮されている能力・ノウハウ、会社への貢献度であるべきです。

一方職能給ですが、こちらはまだまだ通用するものだと思います。
変化の激しい時代、職能給のもつ柔軟さはこれからも大きなメリットになるのではないでしょうか?

・表に出ている能力を対象にする
・職能給以外の仕組みと組み合わせる
・若手・中堅の登用に対応させる

こうした課題をクリアすることが課題になっているかと。
このコラムでも、これからの職能給のあり方、作り方を考えていきたいと思っています。

 

◆これからの人事・賃金制度INDEX◆

2019年05月14日