就業規則の実際(45)~賃金(6)~休業手当と平均賃金

休業手当

労働基準法第26条には、「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中、平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない」という規定があります。

これを「休業手当」といいます。

 

使用者の責に帰すべき事由

ここがポイントです。
どこまでが、「使用者の責に帰すべき事由」に該当するのでしょうか?

まず、本人の責に帰すべき事由によるものは除かれます。
私傷病、懲戒処分などによる休業が該当します。
ただし、懲戒処分の場合、休業させる(一般に「出勤停止」といいます)ということが、処分の対象となった行為に比べて重過ぎるような場合は、無効となります。

本人の責に帰すべき事由以外の休業の場合は、不可抗力によるもの以外は「使用者の責に帰すべき事由」になります。
経営不振などで一時休業をする場合なども、「使用者の責に帰すべき事由」になりますので、休業手当の支払が必要です。

 

一部休業の場合

受注量が急減したため、半日だけ操業した場合、会社は、当然のことながら、半日分の賃金を支払わなければなりません。
この場合、休業手当との関係はどうなるのでしょうか?

半日操業ですから、残りの半日分は、「使用者の責に帰すべき事由による休業」ということになります。
そのため、この日についても、休業手当の支払義務が会社に生じます。
そして、その額は、平均賃金の100分の60と、半日分の賃金との差額となります。

 

平均賃金

平均賃金は、算定事由の発生の日(賃金締切日がある場合は直前の賃金締切日)から遡って3ヶ月間に支払った賃金の総額を、その期間の総日数で割って算定します。

賃金総額には、残業手当、通勤手当等、その間に支払った賃金すべてが含まれます。
ただし、賞与など3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金や臨時に支払われる賃金は含みません。
また、6か月分の通勤定期券を現物支給した場合は、定期券の額を月割にします。

また、「その期間の総日数」とは、暦日です。



休業手当に関する事項も必ず就業規則に定めるようにします。
記載がない場合、休業の場合でも賃金の全額支払いを求められるリスクが発生しますので要注意です。

 

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2019年02月27日