就業規則の実際(39)~退職、解雇(4)

解雇に関する労働基準法の規制

解雇については、労働基準法にいくつか規制があります。

 

解雇制限

使用者は、次のような場合、労働者を解雇してはなりません。

・労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間
・産前産後休業期間及びその後30日間

ただし次の場合を除きます。
・使用者が、労基法第81条の規定によつて打切補償を支払う場合
※打切補償:業務災害で療養開始後3年を経過しても傷病が治らない場合に、使用者が平均賃金1200日分の打切補償を支払えば、以後は補償をしなくてもいいという制度です。
労働者が労災保険の傷病補償年金を受けて3年経過した場合も含みます。

・天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合(所轄労働基準監督署の認定が必要)

 

解雇予告

使用者は、労働者を解雇しようとする場合、30日以上前に「解雇予告」をしなければなするか、平均賃金30日分以上の「解雇予告手当」を支払わなければなりません。
ただし、解雇予告の日数は、解雇予告手当を支払った日数分を短縮することができます。

また、次の場合で、所轄労働基準監督署の「解雇予告除外認定」を受けた場合除きます。
・天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合
・懲戒解雇など労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合

なお、次の者は解雇予告の適用が除外されます。

・日日雇い入れられる者(1ヵ月を超えて引き続き使用されるに至った場合を除く)
・2ヵ月以内の期間を定めて使用される者(所定の期間を超えて引き続き使用されるに至った場合を除く)
・季節的業務に4ヵ月以内の期間を定めて使用される者(所定の期間を超えて引き続き使用されるに至った場合を除く)
・試用期間中(14日を超えて引き続き使用されるに至った場合を除く)

 

退職時等の証明

使用者は労働者が退職証明を請求した場合、遅滞なくこれを交付しなければなりません。
証明すべき項目は次の通りです。

・使用期間
・業務の種類
・その事業における地位
・賃金
・退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあっては、その理由を含む。)

また、労働者が解雇予告をされた日から退職の日までの間において、解雇の理由について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければなりません。
ただし、解雇の予告がされた日以後に、労働者がその解雇以外の事由により退職した場合は、退職の日以後、証明書を交付する必要はありません。

なお、これらの証明書には、労働者の請求しない事項を記入してはなりません。
また使用者は、あらかじめ第三者と謀り、労働者の就業を妨げることを目的として、労働者の国籍、信条、社会的身分若しくは労働組合運動に関する通信をし、又は第一項及び第二項の証明書に秘密の記号を記入してはなりません。

 

金品の返還

使用者は、労働者の死亡又は退職の場合で、権利者の請求があった場合は、7日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければなりません。

また、賃金又は金品に関して争いがある場合、使用者は、異議のない部分を7日以内同項の期間中に支払い、又は返還しなければなりません。

 

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2019年02月01日