就業規則の実際(28)~労働時間、休日、休暇(11)

就業規則作成講座、時間外労働に関する解説を続けます。


残業を命じるには36協定が必要だということは既にお話しました。
それでは、協定を結べば、それだけで残業を命じることができるのでしょうか?
答えは「×」です。
どういうことでしょう?

また、労働組合はあるけど、組合に加入していない従業員がいる場合はどうなるのでしょうか?また、過半数組合と、過半数に達していない少数組合がある場合はどうなるのでしょうか?

まず、「36協定を結んでも、それだけでは残業を命じることはできない」ということについてお話しましょう。

これは、「36協定は刑事的な免責効果があるに過ぎない」ということです。
何だか難しいコトバがでてきましたが…
36協定を結ぶと、法定の労働時間を超えて働かせても(つまり残業をさせても)、罰則は受けません。
でも、それだけです。
では、もし上司が部下に残業を命じても、部下がそれに応じなければどうなるか。指揮命令違反として処罰できるでしょうか?
それには、就業規則や労働契約に残業に関する定めがなくてはいけません。
「会社は業務の都合により、所定労働時間を超え、または所定休日に労働させることがある。従業員は正当な理由なくこれを拒んではならない」というような規定を入れるということです。
これで、はじめて、会社には残業を命じる根拠が、従業員には残業命令に応じる義務が生じるわけです。

次に、過半数労働組合と36協定を結んだものの、労働組合に加入していない従業員がいる場合や、少数組合が別にある場合はどうなるのかという問題です。
答えは、「この場合、非組合員や少数組合員にも協定の効果が及ぶ」、です。

また、もし過半数労働組合がある場合は、それとは別の過半数代表者と協定を締結することはできません。

 

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2019年01月24日