働き方改革への取組(19)~フレックスタイム制の見直し②

清算期間の見直し

法改正により、フレックスタイム制における清算期間が1ヶ月以内から3カ月以内に延長されます。

つまり、これまでは1ヶ月以内の期間で実労働時間を計算し、その期間の法定総労働時間を上回った場合は、上回った時間分は時間外手当を支払わなければならなったのですが、この計算期間を最大3ヶ月まで延長できるということです。

分かりずらいかもしれませんね。
既にフレックスタイム制を導入していればともかくとして、そうでない場合は、何となく分かったような分からないようなというのが実感かもしれません。

清算期間の考えはフレックスタイム制のポイントになるところですので、詳しくご説明していきましょう。

 

清算期間とは何か?

通常の労働時間制度では、法定労働時間は1日8時間以内、1週40時間以内となっています。(特掲事業所を除く)。
そして、この時間を超えた分については時間外手当の支払いが義務づけられています。

しかし、フレックスタイム制では、1日、1週の労働時間は当然一定ではありません。
そこで1ヶ月とか3ヶ月のといった一定期間で管理することになっています。これを「清算期間」といいます。

 

清算期間の法定労働時間

ここで面倒なのは、1ヶ月とか3ヶ月の日数は 月によって異なるため、法定総労働時間も異なるということです。

それなら会社の所定労働日数×法定労働時間を基準にすればいいと思われるかもしれませんが、その場合、1日の所定労働時間が短く、週の所定労働日数が6日という場合、具合が悪くなってきます。

一方、7時間など所定労働時間が法定労働時間より短い会社が、所定労働日数×所定労働時間としたらどうか?
会社が独自に、この時間を超えた分について時間外手当を支払うことにすることは問題ありません。
ただ、ここで問題にしているのは、労働基準法の定めを満たす基準はどこにあるのかということなので、これでは答えになりません。

様々な事象に対応できる方策として考え出されたのが、清算期間の平均週数を使うということです。
たとえば、清算期間が1ヶ月で、その月が31日の場合、31日÷7日=4.428週となります。
これに1週あたりの法定労働時間40時間をかけた177.1時間がその月の「法定労働時間の総枠」となり、1ヶ月の総実労働時間がこの時間を超えたら時間外手当の支払いが義務づけられるということです。

 

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2019年01月23日