無期転換に対応した人事制度の作り方(2)

有期労働契約を無期転換した場合、正社員に転換するやり方と、新たな形態を設ける方法の2つがあります。
この「新たな形態」として考えられるのが、単純無期契約社員と限定型正社員の2つです。

1.単純無期
その名の通り、契約期間を単純に無期にしただけで、それ以外の労働条件等は有期労働契約のときとほぼ同じという形態です。
一番簡便な方法といえますが、注意点も当然あります。

A.定年の定めの有無は要確認
有期労働契約の場合、定年を定めていないことが少なくありません。そのような状況で、単純無期契約社員には新たに定年の定めをおくということにするのであれば、予め就業規則等に明記し、周知する必要があります。

B.就業規則は必須
単純無期契約社員用の就業規則を、無期転換申込み権が行使される前に定めておく必要があります。放置しておくと就業規則の適用関係が曖昧になり、トラブルにつながります。
特に、前述の定年制を新たに定めた場合、労働条件の不利益変更になりますので要注意です。もちろん、定年制以外にも追加・変更したい事項があるのなら、就業規則に定めることが必須です。
また通達は、「無期労働契約への転換に当たり、職務の内容などが変更されないにもかかわらず、無期転換後における労働条件を従前よりも低下させることは、無期転換を円滑に進める観点から望ましいものではないこと」(平成24年8月10日基発0 8 1 0 第2号)としていますので、この点も要注意です。

2.限定型正社員
近年注目を集めている人材活用形態です。
「限定」には様々な態様が考えられますが、代表的なのは「勤務地限定」、「時間限定」、「職務限定」の3つです。
有期労働契約は元々職務や労働時間が限定されていることが多いため、無期転換制度との親和性は高いといえます。
また、人材育成・活用・処遇の一連の施策との関係で限定型正社員制度導入の目的、期待効果をあげると、次のようになります。
・ワークライフバランス
・育児、介護
・キャリアパターンの多様化
・人材活用形態の多様化

制度導入の目的・効果と、制度類型との一般的な対応関係を表に示します。

 

 

 

2018年12月06日