働き方改革への取組(3)~労働時間短縮②

今回は、現行の時間外労働の規制がどうなっているかを概観しましょう。

◆36協定

会社は必要があれば社員に時間外労働を命じることがあります。
当たり前のように思っている方も少なくないと思いますが、法的にはそれなりの要件を満たしていないと時間外を命じることはできないことになっています。

時間外労働を命じるためには、次の2つの要件を満たしていなくてはなりません。
・労使協定を締結している
・就業規則に時間外労働を命じる旨の定めがある

この労使協定を「36協定」といいます。労働基準法36条に基づいているということですね。

具体的には、使用者が
1)事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があれば、その労働組合、そのような労働組合がない場合は、労働者の過半数代表者と
2)書面による協定を結び、
3)その協定を所轄労働基準監督署長に届け出れば
――協定の定めに基づいて、時間外労働、休日労働をさせることができるということです。

36協定で定めなくてはならないことは、次の通りです。
・時間外または休日に労働させる必要のある具体的事由
・業務の種類
・労働者の数
・延長すべき時間または労働させるべき休日
・有効期間

ここでいう「延長すべき時間」というのが、時間外労働をさせることのできる上限です。
これは1日、3か月以内の一定期間、1年の3つの単位で定めます。
「3か月以内の一定期間」とありますが、実務的には1カ月にしているところが多いです。

◆時間外限度基準

このように36協定では時間外労働の上限を定めなくてはなりません。
この時間を超えて時間外労働をさせてしまうと、違法となります。
「それなら、この時間をできるだけ多めにしておいた方がいい」と考えがちですが、そうもいきません。

協定の当事者は厚生労働大臣が定める基準(限度基準)に合致したものとなるようにしなければならないとされています。
限度基準は告示で次のように定められています。

・1ヶ月:45時間
・1年:360時間

(1ヶ月、1年以外の期間についても定めれられていますが省略します)

2018年12月06日