就業規則の実際(8)~採用(5)~試用期間(1)

試用期間とは?

従業員を採用するときは、筆記試験、面接など、さまざまな選考試験を行い、適格と判断できる人を採用します。

しかし、短期間の採用試験だけでは、ほんとうに従業員として適格かどうかは分かりません。

従業員としての適格性を判断するためには、実際に仕事をさせてみるしかありません。
そのために、紹介予定派遣や、入社当初は有期雇用とするといった方法をとる会社もあります。

ただ、それよりも一般的なのが、入社当初の一定期間を「試用期間」、つまり、試みに用いる期間とし、その期間中の勤務態度、能力、適性などを評価して正式採用とするかどうかを判断するという方法です。

もしこの評価の結果、従業員として不適格であると判断されれば、本採用拒否ということになります。

このような制度を設ける場合、就業規則に試用期間を設ける旨、期間、不適格の場合の取扱などを定めます。

 

試用期間の法的位置づけは?

試用期間は、「解約権留保付きの労働契約が成立」しているとされます。
つまり、「試用期間中に従業員としての適格性を判定し、試用期間の試用の結果、不適当と判断されたときには労働契約を解約しうるとの留保がなされている」ということです。

採用内定と、あまり変わらないように見えますが、試用期間は既に雇用関係に入っているという点が、内定とは決定的に異なります。
そのため、試用期間終了後の本採用拒否は、「解雇」。
ここが決定的に異なりますし、その分、使用期間満了後の本採用拒否は、採用内定取消よりハードルが高いと言っていいでしょう。

したがって、試用期間中や終了後の本採用拒否は、解雇にあたります。
そのため、14日以内の場合を除き、30日以上の解雇予告または平均賃金30日分以上の解雇予告手当の支払が必要となります。

 

それでは、「本採用拒否」はどんな場合にできるのでしょうか?

広い解雇の自由が認めらる。

留保解約権の行使は、解約権留保の趣旨・目的に照らして、客観的に合理的な理由が存し、社会通念上相当として是認されうる場合にのみ許されるものと解するのが相当である」

--としています。

1)客観的に合理的な理由が存在すること
2)社会通念上相当であること

この2つが必要だということですね。

 

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2018年12月26日