労働時間とは?②

労働時間の基本

 

労働時間は、1日8時間、1週40時間を超えてはならないと労働基準法で定められています。
この「8時間」とか「40時間」には休憩時間は含まれません。
労働時間と拘束時間は異なります。労働時間=拘束時間-休憩時間なので、たとえば、始業9時、終業18時、休憩1時間であれば、拘束9時間、労働時間8時間ということになります。
なお、休憩は必ず与えなくてはなりません。


ここまでは、基本中の基本です。

労働基準法が想定している労働とは、管理者の具体的な指示に従って業務を遂行することだと言っていいでしょう。
それゆえ、指揮命令下に入っている間はすべて労働時間であり、賃金の支払対象になるというのが労働基準法の基本原則です。この場合、仕事の密度や成果は問われません。(歩合給のような例外はありますが)。
それだと、同じ仕事をやるのでも、能率が悪い人の方が時間がかかり、時間外手当をもらえ、収入が多くなるという不合理が生じるではないか、賃金は仕事の成果や能力で支払うべきだと考える人も多いでしょう。しかし、この「仕事の成果」や「能力」をどう測定・評価するかというのは非常に難しい問題で、ここが賃金制度改革でも常に論議になるところです。
労働基準法は、この問題には触れず、「労働時間」という絶対的な尺度を唯一の拠り所にしているわけです。

ところが、仕事はすべて管理者の具体的な指示に従って遂行するものだと定義してしまうのは現実的ではありません。
そこで採用されたのが、「みなし労働時間制度」です。
みなし労働時間制度については、回を改めて見ていきますが、頭の片隅に置いておく方がいいのは、労働基準法においては、これはあくまでも、本来の労働時間制度の例外だということです。
この観点から、労働時間法制を見ると、いろいろ合点がいきます。

そういうことで、もう少し、労働時間の概念を色々考えていきたいと思います。

 

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2020年02月05日