労働時間をめぐるトラブルと就業規則⑪~休日出勤命令は拒否できる?④

◆あなたがAさんなら

楽しみに計画していた休日。つぶしたくないですね。

前述の通り、休日出勤の場合、個人の事情もそれなりに重みをもってきます。

しかし、大事な新製品キャンペーンでもあります。
会社は当然、成功させたいし、要員不足で運営に支障を来すわけにもいきません。

Aさんにしてみれば、前もって決められていたところは出勤するわけです。
突然の追加出勤にまで全部対応せよというのは無茶ではないかという思いもあるでしょう。

しかし、キャンペーンの間に、何が起こるか分からないというのも確かです。
元々の計画が甘かったという批判はできますが、それは今後の課題として、当面は、起こっている事態に対応しなくてはなりません。

もっとも、今回の件は、「その日、Aさんでなくては」という事態でもなさそうです。
同僚などに別の日と替ってもらうこともできそうです。

ここで気になるのはAさんの対応。
Aさんは上司にただ「この日は無理です」としか言っていません。

それに対して「業務命令だ」と木で鼻をくくったような返事しかしない上司も問題ありですが、それは次の項で述べます。

いずれにしろ、ただ「No」と言うだけでは、相手も困ってしまいます。
「No」の応酬をしているだけでは何も進みません。

Aさんは自ら、同僚などと相談し、出勤日を替ってもらうよう調整すべきでしょう。

休日出勤の話に限らず、部下であるAさんがすべきことは、上司が「Yes」と言い易い、あるいは言わざるを得ないような状態にもっていくことです。

業務に支障を来すことが分かっていながら上司にすべてを委ねるような対応をしていては、部下として失格です。
こう書くと厳しく思えるかもしれませんが、結局のところ、そういう対応をすることがAさんの利益にもなるのです。

 

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2019年11月11日