パワハラ防止講座⑤~パワハラ防止法制の内容は①

このコーナーの冒頭でお伝えしたとおり、2019年5月29日、パワハラ防止法が国会で成立しました。
正確には、労働施策総合推進法の改正というかたちになっています。

これから数回にわたって、パワハラ防止法と、関連する附帯決議などについてみていくことにします。

◆雇用管理上の措置等

法はまず---
・パワハラ防止措置
・不利益取扱の禁止
・厚生労働大臣による指針
---について定めています。

第30条の2 事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

2 事業主は、労働者が前項の相談を行ったこと又は事業主による当該相談への対応に協力した際に事実を述べたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。

3 厚生労働大臣は、前二項の規定に基づき事業主が講ずべき措置等に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針(以下この条において「指針」という。)を定めるものとする。
(以下、略)

◆法の定めるパワハラの定義

法32条の2の第1項にはパワハラの概念が述べられています。

職場において行われる---
・優越的な関係を背景として
・業務上必要かつ相当な範囲を超える
・労働者の就業環境を害する
---行為がパワハラということになります。

「職場」とはどこを指すのか、とか、「就業環境を害する」とは具体的に何を意味するのかといったこと、そしてパワハラの具体例は指針に定められる予定です。

◆会社の義務、不利益取扱の禁止

会社には、労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じる義務が生じます。
この点は、既に法制化されているセクハラ、マタハラと同様です。

相談窓口の設置、社内の啓発活動の実施方法などについては項を改めてご説明します。

 

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2019年10月15日