入社、採用、試用期間をめぐるトラブルと就業規則②~試用期間②

◆試用期間とは


ほとんどの会社には「試用期間」というものがあります。
入社して3ヶ月など一定の期間は、「お試し期間」という位置づけにし、その間に社員としての適性を会社は見極めるわけです。

ここで「適性あり」と判定されれば、正式採用となります。
しかし、「適性なし」と判定されれば、正式採用とはならないわけです。これを「本採用拒否」といいます。

 

 

用試験を経て内定をもらい、かつ、入社までこぎつけたのに、まだ正式採用にならないのかと思われるかもしれませんね。
でも、このようなことを会社がするのは理由があります。それは次の2つです。

①採用試験だけではこの先、長期に渡って会社で働いてもらって本当にいいか、判定し切れない。
②日本の解雇規制は厳しい。一度正式採用したら、よほどのことがないと解雇できない。

日本の雇用ルールの基本は長期雇用にあります。

まず、会社の人材戦略がそうなっています。そうすることで、会社独自のノウハウを身に着けてもらうわけです。もちろん、全てがそれで完結しているわけではなく、外部から新しい血を導入する、必要に応じて短期間働く人を雇うといった施策を組み合わせていくわけですが、ベースにあるのは長期雇用です。

法制もそれを後押しというか、その方向に誘導・規制しています。
労働契約法では、期間限定雇用である有期契約労働者についても、5年以上契約更新をしているなどの要件があれば、無期雇用とすることを会社に義務付けています。

そのようなことがあるため、会社は、社員を正式採用するまでに何段階ものステップを踏むわけです。
就職・転職活動をしている方や転職を考えている方、あるいは、新卒や中途で入社して日が浅い方は、この点を十分認識するようにしてください。

では、就業規則には、この試用期間についてはどのように書かれているでしょうか?
たとえば、こんな内容だったとします。

(試用期間)
第○条 新たに採用した者については、採用の日から3ヶ月間を試用期間とする。ただし会社が特に認めたときは試用期間を設けないか、期間を短縮することがある。
2.試用期間の途中または終了時に、能力、勤務態度、健康状態等に関して社員として不適当と認められる者については、定められた手続きによって解雇する。
3.社員としての適格性を判断するために必要と認めたときは、最大3ヶ月の範囲で試用期間を延長することがある。
4.試用期間は、勤続年数に通算する。

試用期間の長さは会社によって様々ですが、2ヶ月~6ヶ月というのが一般的です。

いずれにしろ、このような内容で、会社が新しく採用した社員を、試用期間を使って正式採用するかどうか判定すると定めています。
いわば「最終判定」ということですね。

 

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2019年08月21日