入社、採用、試用期間をめぐるトラブルと就業規則①~試用期間①

【事例:試用期間中にミスを連発…どうなる?】

Aさんは厳しい就職戦線を切り抜け、大学卒業後、中堅のメーカーに就職しました。
2週間の新人研修を終えて営業部に配属されて1ヶ月、3ヶ月の試用期間の半分近くが過ぎ、少しずつ仕事にも慣れてきました。


そんなある日、Aさんは注文伝票の入力を間違えてしまいました。
そのため、顧客に注文とは違う商品が届いてしまったのです。
上司のBさんはAさんを厳しく注意するとともに、先輩社員のCさんにも、入力チェックを怠らないよう指示しました。


ところが2週間後、Aさんはまた同じミスをしてしまいました。しかも、同じ顧客に対してです。
2度立て続けに同じことがおこったので、顧客の怒りも前回より強く、「今度同じことがあったら取引停止も考える」と伝えてきました。


Bさんは、Cさんのチェックはどうだったのかを確認したところ、AさんはCさんのチェックを受けないまま注文の確定処理をしてしまっていたことが判明しました。
Aさんに、なぜこのようなことをしたのか問い質したら、「納期まで余裕がなかった。Cさんはその日、終日外出で、直帰だったので、仕方がなかった」という弁明でした。


Bさんは考え込んでしまいました。


Aさんは性格は明るく、業務にも前向きです。上司や先輩の指導も素直に聞きます。
しかし、注意力に欠け、軽率なところがあり、これまでも細かいミスが何度もありました。
このままだと取り返しのつかないことが起こりそうです。


営業部の人員に余裕はなく、Aさんのフォローにそうそう時間を割いているわけにはいきません。
できれば営業部以外の部署に配置転換させたいところですが、どの部署も、余分な人員を抱え込む余裕はなさそうです。

◆問題の所在


いわゆる「試用期間」中の出来事です。


試用期間とはそもそもどのようなものか、その間に会社は新入社員の何を判定するのか、そして、実際に試用期間の結果、正式採用しないということがあり得るのか、あるとしたらそれはどのようなときかが、ポイントになります。


また、適性や能力に問題がある社員に対し、会社は人事異動などをすることができるのか、あるいは、それをしなくてはならないのかという問題もからんできます。

次回、詳しくみていきましょう。

 

◆◆働く人のための就業規則講座目次はこちらです◆◆

2019年08月19日