就業規則は会社のルールブック②

会社は働く人で成り立っています。
その人たちが、日々気持ちよく、前向きに働いていないと、会社も業績を上げることができません。

また、日々の仕事の疲れを癒す必要もあります。
働く人の労働条件、働く環境を決めているのも就業規則なのです。

上司が就業規則を無視して無理を強いてくるようなら、働く人は身を守るための行動を取る必要があります。その根拠が就業規則になるのです。

逆に、上司の立場なら、就業規則の内容や意味を踏まえて部下に指示を出す必要があります。

就業規則は働く人に果たすべき様々な義務を規定しています。
同時に、働く人を守ることも規定しています。

組織というのは不思議なものです。
それを作るのは人間ですが、作ったとたん、人間の手を離れ、人間に対峙します。
場合によっては、組織が人間に害を与え、脅かすこともあります。

就業規則は、組織から働く人の身を守る役割も果たすのです。

◆たとえば、こんなとき

毎日、始業時刻ギリギリに会社に入ってタイムカードを押し、席についていたとします。

そしてある日上司から、「始業ギリギリに会社に入っているのではダメだ。30分前には出社するのが常識だ」と言われました。

あなただったら、どう考えますか?どう対応しますか?
あるいは、あなたが上司の立場だったら、このような部下にどう対応しますか?

ここでまず、会社の就業規則を見てみましょう。
就業規則には必ず、「始業時刻、終業時刻」が書かれています。

「始業時刻、終業時刻、休憩時間は次の通りとする。
始業時刻:9:00
終業時刻:18:00
休憩時間:12:00~13:00」

このような場合、9:00とはどのような時間を指すのでしょうか?
就業規則には「始業時刻」と書いてあります。すなわち、「業務を」「始める」「時刻」なのです。「出社時刻」ではありません。

「始業時刻」というたったひとつの単語ですが、そこには、このような意味がこめられているのです。
就業規則によっては「始業時刻とは所定の就業場所で業務を開始する時刻をいう」と定義を明確にしているものもあります。
したがって、「始業ギリギリに会社に入っているのではダメだ」という上司の言葉は間違いではありません。

部下の立場であれば、9時の段階で業務を始めることができる状態にするよう、行動を改める必要があります。
ただし、「30分前には出社するのが常識だ」ということについては、そのまま鵜呑みにする必要はありません。
働く人の義務は、9時に業務を開始すること。それを見込んだ時刻に出社すればいいわけです。

もし上司の立場であれば、「9時の時点で業務を開始できるよう出社するように」と指示を出しましょう。
「30分前までに出社するように」というような指示は、早出時間外を指示するのでない限り避けた方が賢明です。サービス残業の問題につながるリスクがありますので。

 

◆◆働く人のための就業規則講座目次はこちらです◆◆

2019年08月01日