社員が退職するときの社会保険手続(6)~資格喪失後も受けられる健康保険の給付

退職する時点で、病院にかかっているなど、健康保険の給付を受けている場合はどうなるのでしょうか?


病院にかかっている、すなわち療養の給付については、新たに加入する医療保険制度から給付を受けることになります。

新しい保険証で病院にかかるということですね。

一方、傷病手当金のような、健康保険独自の給付はどうなるのでしょうか?

傷病手当金とは、私傷病で働けない場合、1年6ヶ月を限度に標準報酬日額の2/3が支給されるという制度ですが、退職した場合、まだ期間が残っていても打ち切られるのでしょうか?

傷病手当金は、次の条件を満たしていれば、やはり1年6ヶ月を限度に支給されます。

・資格喪失日の前日まで継続して1年以上被保険者であった
・資格喪失の際に傷病手当金を受けていた、または受給権が発生していた

「受給権が発生していた」という点は要注意です。
傷病手当金は継続3日間の「待機」(働けない日)があれば4日目から支給されます。

もし待機3日目が退職日になっていた場合、資格喪失は4日目になります。
しかし、傷病手当金の受給権は待機が完成した後、すなわち休業4日目の時点で被保険者資格がないと発生しません。

そのため、受給権を得るためには、少なくとも3日の待機の翌日を退職日にする必要があるのです。


資格喪失後でも受けられる健康保険の給付には、他に次のものがあります。

・出産手当金:資格喪失日の前日まで継続して1年以上被保険者であった
・出産育児一時金:資格喪失日の前日まで継続して1年以上被保険者で、資格喪失後6ヶ月以内に出産した

・埋葬料、埋葬費:資格喪失後3ヶ月以内に死亡した、など

 

◆入社から退職までの人事、社会保険便利手帳INDEX◆

2019年06月20日