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非正社員、パートタイマー活用講座

改正パートタイム労働法・詳細解説(4) 〜 第8条(通常の労働者と同視すべき短時間労働者に対する差別的取扱いの禁止)、第9条(賃金)

第8条(通常の労働者と同視すべき短時間労働者に対する差別的取扱いの禁止)
第9条(賃金)

改正(新設)
(通常の労働者と同視すべき短時間労働者に対する差別的取扱いの禁止)
第8条 事業主は、業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という。)が当該事業所に雇用される通常の労働者と同一の短時間労働者(以下「職務内容同一短時間労働者」という。)であって、当該事業主と期間の定めのない労働契約を締結しているもののうち、当該事業所における慣行その他の事情からみて、当該事業主との雇用関係が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されると見込まれるもの(以下「通常の労働者と同視すべき短時間労働者」という。)については、短時間労働者であることを理由として、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について、差別的取扱いをしてはならない。

2 前項の期間の定めのない労働契約には、反復して更新されることによって期間の定めのない労働契約と同視することが社会通念上相当と認められる期間の定めのある労働契約を含むものとする。
(賃金)
第9条 事業主は、通常の労働者との均衡を考慮しつつ、その雇用する短時間労働者(通常の労働者と同視すべき短時間労働者を除く。次条第2項及び第11条において同じ。)の職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験等を勘案し、その賃金(通勤手当、退職手当その他の厚生労働省令で定めるものを除く。次項において同じ。)を決定するように努めるものとする。

2 事業主は、前項の規定にかかわらず、職務内容同一短時間労働者(通常の労働者と同視すべき短時間労働者を除く。次条第1項において同じ。)であって、当該事業所における慣行その他の事情からみて、当該事業主に雇用される期間のうちの少なくとも一定の期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されると見込まれるものについては、当該変更が行われる期間においては、通常の労働者と同一の方法により賃金を決定するように努めるものとする。


このあたりから、今回の改正の核心部分に入っていきます。

◆パートタイマーを4分類→どれに該当するかによって「均衡処遇」の中身が異なる

第8条、第9条は、パートタイマーを、次の4種類に分類しています。

1.職務内容同一短時間労働者 a.通常の労働者と同視すべき短時間労働者
b. 一定期間職務などの変更があり得る短時間労働者
c.a,b以外の職務内容同一短時間労働者
2.それ以外の短時間労働者


分かりずらいですね…(笑)

まず法は、パートタイム労働者を「職務内容同一短時間労働者」と「それ以外の短時間労働者」に分けています。
そして前者の「職務内容同一短時間労働者」をさらに、「通常の労働者と同視すべき(職務内容同一)短時間労働者」と「一定期間職務などの変更があり得る短時間労働者」,「それ以外の(職務内容同一)短時間労働者」に分けているのです。

1.職務内容同一短時間労働者
・業務の内容、責任の程度が正社員と同一であること

1-a. 通常の労働者と同視すべき短時間労働者
・雇用期間の定めのないこと
・業務内容の変更、人事異動、転勤が正社員と同様に行われる

1-b. 一定期間職務などの変更があり得る短時間労働者
・一定の期間、業務内容の変更、人事異動、転勤が行われる

1-c.それ以外の職務内容同一短時間労働者

2. それ以外の短時間労働者
・職務内容同一ではない短時間労働者

◆区分ごとに、「均衡処遇」はどうなっている?

改正法は、区分ごとに処遇を次のようにすることを定めています。

1-a. 通常の労働者と同視すべき短時間労働者
短時間労働者であることを理由として、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について、差別的取り扱いをしてはならない。

1-b. 一定期間職務などの変更があり得る短時間労働者
業務内容の変更、人事異動、転勤が行われる期間は、通常の労働者と同一の方法により賃金を決定するように努める。

2.1-a、1-bに該当しない職務内容同一短時間労働者および職務内容同一ではない短時間労働者
職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験等を勘案して賃金を決定するように努める

つまり、「通常の労働者と同視すべき短時間労働者」については、均衡待遇が遵守義務となり、それ以外の「一定期間職務などの変更があり得る短時間労働者」については、均衡処遇が努力義務となっているのです。
そして、そのどちらにも該当しない短時間労働者については、職務・経験による賃金決定が努力義務となっています。

◆「職務内容同一短時間労働者」とは何か?

これは「業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度が当該事業所に雇用される通常の労働者と同一」と定義されています。

この「同一」の判断が難しいところです。

従業員は、さまざまな業務を分担しています。
その中には、判断を伴うような業務もあれば、単純定型業務もあるでしょう。

特に日本の大半の会社は、「職務」の概念が希薄です。 その時の業況に応じて、いろいろな仕事をやることが多いでしょう。 ある特定の仕事しかやらないという方が例外です。(単純定型作業だけ担当するアルバイトや、それとは逆に、特定の高度専門業務を遂行する契約社員など)。

それが、柔軟な人員配置・職務分担を可能にするというメリットになる反面、仕事基準の賃金・処遇を難しくしている要因にもなっています。
それはともかくとして… さまざまな業務を柔軟に分担しているという状況で、「職務同一」を判定するのは、なかなか難しいものがあります。

しかし、法が定めている以上、判定しなくてはなりません。

そこをもっとポジティブに、発想を変えてみましょう。
つまり、そこをきちんと整備することで、納得のいく賃金決定、モラールアップ、人材育成につなげることができるのです。

それは、パートタイマーに限定した話ではありません。

決め手は「仕事・役割基準の賃金」 それを柔軟な業務分担・人員配置という良さは残しながら、整備していく必要があるのです。
そのためには、職務分析・職務調査を行い、仕事を洗い出す必要があります。

ただ、それでも、「職務同一」の判断をどうするかという問題は残ります。
というのも、最初の方で書いたとおり、1人の従業員がさまざまなレベルの業務を担当していることが多いからです。

具体的な判断にあたってのポイントは「主たる業務が何か」になります。

何をもって「主たる」と判断するかですが、これは業務量(費やす時間の比率、アウトプットの量)、責任のレベル(当事者として判断・決定しているかどうか、など)などから判断することになります。

大事なことは、同じ処遇にするか、処遇に差をつけるかの判断基準を会社として明確にし、説明できるようにすることです。
その準拠指標が「職務」。 法にもある通り、「短時間労働者であることを理由として」差をつけることは許されません。「パートの仕事は○○。だから処遇は○○となる」という論理構成が必要なのです。

◆通常の労働者と同視すべき短時間労働者
一定期間職務などの変更があり得る短時間労働者

前に書いた通り、「職務内容同一短時間労働者」は次の3つに分かれます。

  • 通常の労働者と同視すべき短時間労働者
  • 一定期間職務などの変更があり得る短時間労働者
  • それ以外

1番目の、「通常の労働者と同視すべき短時間労働者」とは−− 「事業主との雇用関係が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されると見込まれるもの」とされています。

つまり、正社員と同様に、いつでも異動や転勤があり得るパートタイマーということです。

2番目の「一定期間職務などの変更があり得る短時間労働者」とは−− 「事業主に雇用される期間のうちの少なくとも一定の期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されると見込まれるもの」とされています。

たとえば、社員、パートタイマーともに、同じ資格等級が適用されているとします。 仮に、1級〜6級としましょう。
ただし、パートタイマーが昇格できるのは3等級まで。 4等級に上がるためには、正社員転換試験をパスし、正社員にならなくてはならないとします。

この場合、3等級まではパートと正社員の間に違いはありません。 業務内容、責任などは同一。 そして、異動、職務内容の変更もあります。
こういう場合、3等級までは、「通常の労働者と同一の方法により賃金を決定するように努める」こととされているのです。

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関連リンク

(1)第1条〜第5条

(2)第6条「労働条件に関する文書の交付等」

(3)第7条「就業規則の作成の手続」

(4)第8条(通常の労働者と同視すべき短時間労働者に対する差別的取扱いの禁止),第9条(賃金)

(5)第10条(教育訓練)

(6)第11条(福利厚生施設

(7)第12条(通常の労働者への転換

(8)第13条(待遇の決定に当たって考慮した事項の説明)

(9)第14条(指針)、第15条(短時間雇用管理者)、第16条(報告の徴収並びに助言、指導及び勧告)

(10) 第19条(苦情の自主的解決),第20条(紛争の解決の促進に関する特例),第21条(紛争の解決の援助)

(11)第22条(調停の委任)、第23条(調停)


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